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【オピニオン】プーチン大統領来日に寄せて⑥【日露関係の未来について】

【日露関係の未来について】

12月13日、読売新聞と日本テレビによるプーチン大統領へのインタビューが行われた。これを読む限り、プーチン大統領は「日本よ、自立せよ。独自の考えで動け。」というメッセージを日本人に伝えているように見える。

このようなプーチン大統領の姿勢は、「アメリカ・ファースト」を標榜し、日本に国力相応の「自立」を求めるトランプ大統領の姿勢に近いものがあると思う。
 
また、両者は価値判断をはっきり下し、行動するという点でも共通点がある。例えばトランプ氏は大統領当選後、国際政治の文脈では「あり得ない」行動と言える、蔡英文台湾総統との電話会談を行い、「一つの中国」という認識に対して疑問を呈した。さらに中国経済が人件費や関税等、国際社会の配慮によって優遇されてきた状況にあるにも関わらず、軍事費を増長させている点を批判し、是正を求める構えである。
 
これに対してプーチン大統領は、手法や理念など様々な点で議論を呼ぶものの、優柔不断のオバマに比べ、現にシリアの内戦を部分的停戦に導きつつある。また、ウクライナ問題については「侵略」だとステレオタイプの批判に晒される事が多いが、EUから資金供給を受けるため、ロシア系住民の割合が多い東部炭鉱産業の雇用を破壊しようとするウクライナ中央政府の圧政など、ロシア系住民をはじめとする東部住民への弾圧を防ぐ事を真剣に考えていたようである。

総選挙と支持率しか考えられない従来の政治家では、価値判断を下し、結論が出るまで行動するタイプの大国のリーダー達と渡り合うことは難しい時代に入るのだろう。

しかし幸いにして、トランプの米国とプーチンのロシアは、対立ではなく協調を選択しようとしている。そしてその対象は、(トランプの氏の行動を見る限りは、)まずは経済における中国包囲網である。
 
ロシアについても、あまり注目される事はないが、中国の「一帯一路」と競合する形で独自のユーラシア交通発展戦略を掲げており、日本は国益の観点からこれと協調することが可能である。シベリア鉄道の北海道延伸など、そのきっかけとなる可能性がある。
 
2016年最後の首脳会談において北方四島が返ってくることはないかもしれないが、米ロ協調という時代のトレンドを読み、アジアにおける覇権を伺う中国、そして核とミサイルを弄ぶ北朝鮮への備えとして、大局から日露平和条約を締結することが重要であると考える。

(以上)





【オピニオン】プーチン大統領来日に寄せて①【2016年5月6日・ソチ首脳会談以降の日露関係を振り返る】

【オピニオン】プーチン大統領来日に寄せて②【北方領土問題の発端と両国の立場】

【オピニオン】プーチン大統領来日に寄せて③【米国の核戦力弱体化を狙ったソ連の交渉】

【オピニオン】プーチン大統領来日に寄せて④【北方領土・千島列島が守る、ソ連(ロシア)核戦略の「聖域」】

【オピニオン】プーチン大統領来日に寄せて⑤【米露関係の影響を受けていた、日露平和条約の締結交渉】


【オピニオン】プーチン大統領来日に寄せて⑥【日露関係の未来について】












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