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【オピニオン】プーチン大統領来日に寄せて②【北方領土問題の発端と両国の立場】

【北方領土問題の発端と両国の立場】

 北方領土問題の発端は、大戦末期の1945年8月、ソ連が突如日ソ中立条約の破棄を通告して樺太・千島・満州に侵攻し、日本がポツダム宣言を受諾してもなお攻撃を停止せず、1946年9月、一方的に占守島から歯舞諸島に至る島嶼の領有宣言を行った事にある。

 北方領土問題の争点は歯舞諸島、色丹島、国後島、択捉島の「帰属」問題にあると言って良い。ロシア側は歯舞諸島から占守島に至る「千島列島(クリル諸島)」を、「第二次世界大戦の結果獲得した「正当な領土」とする認識に立脚しており、平和条約の締結後、歯舞諸島・色丹島を日本側に善意の表明として「引き渡す」(本来日本の領土という意味を含む「返還」ではない)事に同意している。(1956日ソ共同宣言)

 これに対して日本政府は、①ソ連(ロシア)による日ソ中立条約の一方的破棄、並びにポツダム宣言受諾以降の戦闘行為継続による島嶼領有に正統性はないとする見解を前提とし、②1951年サンフランシスコ条約によって放棄した「千島列島」には「歯舞諸島、色丹島、国後島、択捉島」は含まれないという見解により、北方四島に対しては日本の主権が及んでいる。と主張している。そして平和条約の締結に当たっては、「四島の帰属の問題を解決し、平和条約を締結する」という立場を取っている。

 単純化すると「帰属問題の解決が先か、平和条約の締結が先か」という対立図式であるようにも見えるが、あえて言えば、北方領土問題の本質とは「米ソ冷戦という戦後国際秩序の覇権争いが具体化」したものであり、日ソ(露)関係だけに拘泥した見方をしていると、実は北方領土問題の本質は見えてこないと言うべきであろう。

プーチン大統領来日に寄せて③ へ続く)






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