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【オピニオン】プーチン大統領来日に寄せて①【2016年5月6日・ソチ首脳会談以降の日露関係を振り返る】

12月15日から16日にかけてロシアのプーチン大統領が来日し、安倍首相と首脳会談を行う。

年内4度目となるこの首脳会談において、ロシアの極東地域を主な対象とした日露経済協力と、日露平和条約の締結について具体的な発表が行われると予想されている。首脳会談の開催に寄せて、オピニオンを掲載したい。

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【2016年5月6日・ソチ首脳会談以降の日露関係を振り返る】

 2012年末に第二次安倍政権が発足して以来、プーチン大統領と安倍首相の会談は計12回、第一次安倍政権も含めると計15回に及ぶ。今回の訪日が特に注目されている理由は、第二次世界大戦の終結以来、日露関係の最重要かつ最難関のテーマであった「日露平和条約」の締結が現実味を帯びてきたことが挙げられる。

 日露平和条約締結交渉に関する年内の安倍首相の発言を概観すると、ソチ・ウラジオストックにおけるプーチン大統領との首脳会談に関して、安倍首相は肯定的な感触を伝えている。
 
 まず安倍総理は2016年5月6日、ソチ首脳会談においてプーチン大統領に「8項目の経済協力」と、「新しいアプローチ」で平和条約の交渉を行うことを提案した。本会談の雰囲気について、外務省HPの発表や雑誌等の論評※によれば、プーチン大統領は8項目の経済協力を高く評価するとともに、平和条約に関する「新しいアプローチ」について関心を示したと言われている。

 さらに9月2日のウラジオストック首脳会談では12月のプーチン大統領訪日が正式に合意され、会談後の記者会見において安倍総理から「手応えを強く感じ取ることができた」「新しいアプローチに基づく交渉を今後具体的に進めていく道筋が見えてきた」と前向きな発言があった。

 このような空気間のもと、日本国内では北方領土の「二島先行返還」に肯定的な意見が浮上し、四島の帰属解決にこだわらず、二国間関係の実質的な前進を容認する空気が日本国内に醸成された。

ところが11月15日、世耕経産相のカウンターパートであったロシアのウリュカエフ経済発展相が収賄容疑で拘束され、日露間の交渉に何らかの影響が生じる可能性が懸念された。そして11月19日、ペルーAPECにおける首脳会談では、これまでの空気を一掃するかの様に、返還が有力視されていた歯舞諸島・色丹島について「二島にどこの国の主権が継続し、どのような状態で引き渡されるか、日ソ共同宣言には明記されていない。」との発言がプーチン大統領から発せられた。これを受けて、安倍総理も「そう簡単にはいかない」「一歩一歩前進していきたい」と言った趣旨の発言をしている。

その4日後には、ロシア軍が択捉島・国後島にそれぞれ対艦ミサイルを配備した事が報道され、12月の首脳会談において北方領土の返還を前進させることは絶望的との見方が広がった。

このため、安倍首相は北方領土の返還がほぼ期待できない事を承知で日露平和条約を締結するか、日本政府の「四島の帰属問題を解決し、平和条約を締結する」という公式見解の通り、平和条約締結を棚上げし、経済支援に関する合意で終始するか、どちらかの選択を迫られる事となると考えられる。

プーチン大統領来日に寄せて② へ続く)





【オピニオン】プーチン大統領来日に寄せて①【2016年5月6日・ソチ首脳会談以降の日露関係を振り返る】

【オピニオン】プーチン大統領来日に寄せて②【北方領土問題の発端と両国の立場】

【オピニオン】プーチン大統領来日に寄せて③【米国の核戦力弱体化を狙ったソ連の交渉】

【オピニオン】プーチン大統領来日に寄せて④【北方領土・千島列島が守る、ソ連(ロシア)核戦略の「聖域」】

【オピニオン】プーチン大統領来日に寄せて⑤【米露関係の影響を受けていた、日露平和条約の締結交渉】


【オピニオン】プーチン大統領来日に寄せて⑥【日露関係の未来について】











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アメリカ:CNN、Fox News、Wall Street Journal、New York Times、Newsweek、Washington Post
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ロシア:PravdaReport、MoscowTimes、Russia Times
イラン:TehranTimes、IranDaily

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